「いまさら俺を必要ないなんて――言わせない」
何も知らない兄と、兄を想い続けてきた弟。
大事な家族の関係は、ある日を境に変わっていく――
食品会社に勤める葉越海理は、
ホストをしている弟・翼久と暮らしている。
幼い頃から家に寄り付かなかった母親に、
完全に見捨てられてからは、ずっとふたりで生きてきた。
けれど、不定期に振り込まれる金が
母親からだと信じていた海理は、母親を恨むことはなかった。
本当は翼久が身体で稼いだものとは知らずに。
海理を密かに慕う翼久は、海理のためならなんでもできた。
しかし、行き場のない想いと、
嫌いなオンナの相手をする日々に限界がきていた。
そんなある日、海理が男に押し倒されているのを見てしまい、
翼久の怒りは昏く激しい劣情と化して――
兄弟の危険な愛を描いた人気作、待望の文庫化!
書き下ろし『凪の夜』収録。
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定価: 682円 (620円+税)
判型: A6判
ISBN: 978-4-8130-4132-0
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http://www.bs-garden.com/



